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2020-04

コクヨVSプラスの「ぺんてる」争奪戦  解説

文房具業界でコクヨとプラスがぺんてる株を巡って争奪戦を繰り広げている。経緯と今後の動きをまとめた。

会社概要
 コクヨ(業界2位)    売上高3151億円
              従業員6784人
              「キャンパスノート」「ドットライナー」
 プラス(業界6位)    売上高1772億円
              従業員5558人
              はさみ「フィットカットカーブ」「デコラッシュ」
 ぺんてる(業界19位)  売上高403億円
              従業員3060人
              水性ペン「サインペン」、シャープペン「オレンズ」

これまでの経緯
2018年にぺんてるの創業一族が約37%の持ち株を投資会社(マーキュリア)に1株2000円で売却。
2019年春に複数企業が投資会社(マーキュリア)から1株2700円で買い付ける計画が浮上。
プラスが出資比率20%以下、キングジムが5%、ニチバンが1%保有で交渉していた。
ところがコクヨが割って入り1株3000円で買い付ける好条件を示し投資会社はコクヨに売却。
ぺんてる経営陣にとっては青天の霹靂であった。
2019年5月にコクヨとぺんてるが業務提携に向けた協議を開始したが、ぺんてる側は国内事業の提携には消極的で協議は上手く進まず。(コクヨは5月の段階でぺんてるの337万株(37.45%)を保有して持分法適用関連会社としていた。)
2019年11月15日、コクヨは公開買い付けを発表。3500円で公開買い付けし過半数を保有、連結子会社化するという内容だった。(いわゆる敵対的TOB)
コクヨが攻勢をかけた理由は、『ぺんてるが第三者と資本提携を画策しているため』というものだったが、その第三者は業界6位のプラス(1348億円)と判明。ぺんてるはいわゆるホワイトナイト(白馬の騎士)を立てたわけだが、さらにはキングジムやニチバンといった企業もぺんてる・プラス陣営に加わろうとしてさらに関係は複雑にこじれている。
さらに11月21日になり、コクヨは公開買い付け価格を3750円に引き上げた。プラスが設立した会社が3500円で買い付けようとしているのが判明したため、より有利な価格を提示する必要が生じたからだ。その後さらに4200円に引き上げた。
12月9日にコクヨは買い付けを締め切る。結果45.66%となり過半数に届かなかった。
12月10日にプラスは買い付けを締め切る。(1株3500円)買い付けを実行するとしている20%は突破。

コクヨとプラスが考える経営形態
 ・コクヨはぺんてるの子会社化を目指す。
 ・プラスは株取得後に複数企業での分割保有を目指す。
株牛総会で合併などの重要事項を単独で拒否できる33.4%を上限に設定しコクヨによる子会社化を阻止しようとしている。

コクヨがぺんてるを傘下に置きたい理由
ぺんてるはいち早く海外展開に進出し、しっかりとしたブランドが確立されている。国内は人口減で文房具業界の成長性は乏しい。ぺんてるの海外売上比率が65%超で業界では断トツなのに対し、コクヨはわずか7%。

ぺんてるが標的になった理由
ぺんてるでは2012年に創業社長の解任劇があって株主対策にスキがあった。ぺんてるが非上場企業でありながら、今回、買収の対象となってしまった背景にはそういった事情がある。

今後の展開
争奪戦で対立した2社が大株主として並び立つことになりぺんてるの経営が混乱することが予想される。ただ、既に45%を握るコクヨは現状の議決権比率で臨時株主総会を開く強硬策に出れば、ぺんてる現経営陣を解任できる可能性もある。事態がどう転ぶかで業界全体の勢力地図も大きく様変わりするかもしれず、依然、注目が集まっている。




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